2020.05.26 Tuesday

日常的に努力することは

3月末から一連のコロナ対策とその状況の推移をみていると、まだまだ我々国民の多くが長期にわたる物事に対する視点を持っていないことを痛感する。

 例えば安倍政権の支持率のこの間の推移をみると年末には40数パーセントあったものが、4月中頃30数パーセントになり、昨今では29パーセントになっている。

 私は自民党支持でもなく、安倍政権支持でもないが、この落ち方の根拠は何なのか、支持から不支持に回った人は、自分の変化の確かな根拠をいくつ具体的に示せるのか。

経済的な問題?この間どんな失策が政権にあったのか?
コロナ対策?別の方法ならばどう変わっていたのか?
この緊急事態宣言の中でも、馬鹿な行動をする大人がいるが、そういう人たちは、この事態の前には社会的な賢い人であったのか?

 こういう理論的な説明をして、不支持に回ったというのなら、それは論理的な行動と言える。

 長期的な視点をもって理論的に考えることの欠如は何もこの一連のことに限られたものではなくいえることだが、かなりの人たちーーー上の例でいえば40数%−29%の人のかなりの人ーーーが根拠に基づいた理論的な考えではなく、自分中心の情緒的な考えに陥ることが見えるのではないか。

 緊急事態宣言解除の後、コロナ感染の脅威がなくなったわけではないということは頭でわかっていても、行動が伴わないという人達がいることが、ニュースで伝わる街の人のインタビューにもみられる。

 根拠に基づいた理論的な考えをするというのは難しい。日常的な努力を要するからだ。
例えば毎日のニュースを見て根拠を探すこと、人から伝わる二次的な情報ではなく一次的な情報が何かを探すこと、それについて、熟読することなどなど理論的な考えを持続する努力がいる。
これは難しいことではあるが、習慣づけることで克服できる。

 情緒的な反応は、それ自体、政権にとって痛くもかゆくもないし、安倍政権が本当にみんなが望んでいることをやっているのかというチェックもできない。

 その努力をしなければ、誹謗中傷が日常的に行われる現状のなかで、本当の意味での権利と義務を尊重する男女平等社会や大きく言えば民主主義社会は成長しない。

2020.05.23 Saturday

視力の不自由な方へグーテンベルグ・プロジェクト

みなさんはプロジェクト・グーテンベルグというものをご存じだろうか。
昨日のNHK神戸の夕方のニュース・リブラブ兵庫で神戸の点字図書館が、この自宅待機の期間中、視力に問題のある人のために点字の書物を貸し出したり、音声での市政ニュースを作成していることを見て、ハタと思い出した。
 このプロジェクトはマイケル・ハートという人がイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で始めたもので、書作権の切れた書物を電子テキストで無料提供するというものである。
 イリノイ州のこの大学は1983年に訪問しており、寮にも泊めてもらって親しみがあったので、90年代初めに大学に移籍してから、アーバナ。シャンペーン校のことを調べてプロジェクトを知った。
 このプロジェクトでシャーロック・ホームズのシリーズもすべて英文で取得した。
 このプロジェクトは今は独立したものとして、音声ファイルも提供している。
視力に問題のある方にも英文で読める(聞ける)書物が60000以上提供しているから、ぜひ周りの関係する人たちにも知らせてあげてほしい。
 もちろん英語学習者にとっても有益なリソースである。

https://www.gutenberg.org/

2020.05.22 Friday

女性の地位向上について

昨今話題になっている黒川検事長に関連して、森まさこ法務大臣のことが気になっている。
というのは直接この問題ではなく、女性の地位に関してである。

 私が気になるのが、自民党からの「検事の定年延長法案」を提案した時から、彼女が法務大臣としての操り人形のように見えてしまっていることである。
 女子大学に勤務していた経験から、女性の中にたくさんのリーダー資質を育てている人たちを見てきた。ボランティア活動をしていた時にも、グル^ープのリーダーとして成長していた多くの学生さんたちを見ている。
 現在の日本社会はまだまだ男性社会である。企業でも政界でもかなり女性管理職が増えてきた教育社会ですら、その割合は少ない。
 その中で彼女は女性として数少ない閣僚としての地位を得た。その地位が仮に首相などの「男女平等社会を尊重しているポーズ」を取るためであったとしても、彼女自身がその地位で能力を十分に発揮すれば、さらに女性の地位向上に貢献するはずだが、発言の内容を見ていると政界上層部や官僚の作成した文言を読んでいるにすぎないように見える。

 すべからくリーダーというものは、自分の言葉で発言しなければならない。起案が下から上がってきたときに、その内容を精査し自分の地位にふさわしい結論を出すのが役割である。
 私が教育員会にいたときにも、優れた上司は仮にご自分の知る分野でなくとも、私の起案に質問を投げかけ疑問を解消し、変更すべき点を指摘されたものである。その上で問題を精査し、なすべきことを指示された。

 彼女だけではないが、現在の日本では数少ない女性リーダーになられた方は、まだまだ根深い男尊女卑である人々もいる社会の意識を変え、後に続く人たちに道を開いてもらいたい。

 いままで多くの女性が閣僚や知事や市長になっていますが、とくに自民党の女性閣僚になった人々の中にそういう意識を持つ人たちが少ないように思われる。

2020.05.13 Wednesday

このチャンスにお付き合い・・・

私は3月30日に野球チームの練習を最後にいわゆる不要不急の外出を控えはじめ、必要な外出といえば友人に手紙を出しに150メートルくらいのほんのわずかな距離を歩いただけです。
運動不足にならないように軽い運動をしていますが、この年になると筋肉量の低下が気になりますね。

 人との付き合いも電話くらいになっていますが、手紙を出すことの良さを改めて見直しいます。
 メールもいいですが、やはり手紙はより温かさを感じます。

 それと今話題のビデオ会議、これもなかなかのもので、先日ゼミやクラス担任した人たちと行いました。一人はイタリアからもう一人はアメリカNYから、国内も関東、九州、東海、北陸とグローバル。楽しくて気が付けば4時間にもなっていました。1対1ではないので、お茶を取りに行ったり、見せたい本を探したりと、他の人たちどうしが話しているときにできるので、とても気楽ですね。

 Zoomは、無料のものはいくつか制限がありますから、Lineの方が気楽です。
 LineはNYの息子夫婦ともやっていますから、声だけでもあるいは必要な時にはカメラも使えるので、手軽です。

 家に居れば時間がありますから、この機会にあの人たちとも話したいなと考えることも多いですね。

 皆さんも、この機会に、仕事やその他でちょっとだけ疎遠になった懐かしい人たちと、手紙のやり取りや、ビデオ会議はいかがでしょうか。

 いいストレス解消にもなりますよ。

2020.05.12 Tuesday

季節を楽しんで・・・

5月も半ばに入りずいぶんと日が長くなってきました。
私の家は学校のそばにあり、毎日夕方には小学生への帰宅を促す放送があります。
冬には午後5時、春先からは午後6時に流れます。
その放送が流れるときの空の明るさが今はまるで昼間とそう変わりません。

西日は六甲山の上にまだあり、部屋の中にもオレンジ色の光が差し込んでいます。
同じ時間帯でも、テレビで関東地方を見れば、こちら関西よりは夕闇が迫っています。

改めて日本の季節の移り変わりや、日本列島の長さを感じている今日この頃です。

 美しき日本、今しばらく無用の外出を控え、我々の平穏な日々を取り戻す努力を続けましょう。

2020.05.08 Friday

生まれてから今日まで

今日は5月8日、ちょうど喜寿を迎える1か月前なので、またぞろ生まれてからの日数を数えてみた。
 
1943 年 6 月 8 日 から数えて
2020 年 5 月 8 日 は、
最初の日を含めて
28,095日

おお二万八千超えたで・・・・
ついでに生まれてからを辿ってみた。

5000日目は
1957 年 2 月 13 日
中学一年から二年になる年、
この年の十月、スプートニクが飛んだ、人類初めての人工衛星。
すごい未来になるなあと思った。
切手を集めていた僕は、さっそくソビエトの記念切手を手に入れた。


10,000 日目 は、
1970 年 10 月 23 日
大阪万博の真っ最中、万博には担任生徒を引率していったほかに、展示館に入りやすい夕方や夜間ににもいって、たくさん記念品を集めた。
まだ、次の年に訪問したナイアガラに住んでいるカナダの人と知り合って、ナイアガラのホテルで再開し、83年に訪問した時には泊めてもらって、ナイアガラ・オン・ザ・レイクという町まで連れて行ったもらった。

15,000 日目 は、
1984 年 7 月 1 日
13年務めた初任校である夢野台高校から、新設校への転任を希望した西宮南高校で4年目、担任を離れ、学年主任を務め始めた年。南高校を希望したのはコンピューターが県下で導入された3校の一つだったから。
前年1983年の夏、研究費をもらってアメリカを単独で研究旅行、英語力に苦労しながらも、イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(いまのブラウザの先駆けを開発した学校)コンピューター教育システムPLATO(プレイトー)で有名、シリコンバレーを開くもととなったスタンフォード大学、マウスを開発していたXEROXのPARC(パーク)研究所、当時Apple-LISAを売り出してすぐのAPPLE本社などを訪問、さらには私が1971年に私費で行った西イリノイ大学など、先進的な教育や研究を見せてもらい、またイリノイ州、カリフォルニア州の学校や教育委員会を訪問、その後の私の研究姿勢を決定づけた旅である。

20,000 日目 は、
1998 年 3 月 10 日
武庫川女子大学教育学科に代わって8年め、90年に日米教育会議を始めていたので、避けていた教育学科学生のアメリカ研修旅行に引率でシアトル、オリンピアなど初めてワシントン州に行くことになる年、その後親しく付き合うことになるワシントン州の副官房長官ご一家と初めてであういい機会になった。
 シアトルでMLBのMarinersとニューヨークYankeesが対戦した試合を見に行った。同時ヤンキースにいた伊良部投手が登板した。

25,000 日目は、
2011 年 11 月 17 日
JICAのシニア・ボランティアでサモア教育スポーツ文化省で、SMIPE(スマイプ)という理数科推進プロジェクトをしていた2年目。
この年にサモアに居た私たちは、一年が364日になった。
私たちには2011年12月30日という日が存在しない。
サモアでの経験は、数学・算数教育をより深く考えるいい機会になり、青年海外協力隊で来ていた青年教師たちの協力を得ていい仕事ができた。

サモアでの経験は、アメリカで訪問した20数校に上る学校での経験と合わせ、教育をもう一度考えるいい財産となっている。

 

単に日数を数えることから、ふと思いついてそれぞれを振り返ってみた。

2020.05.05 Tuesday

「繰り上がり」ってなぁに。

「お父さん、繰り上がりってなあに。」
「もう学校で習ったのかい。」
「そう、習ったけれどよくわかんない。」
「それはね、数の数え方とつながりがあるんだよ。
 正子ちゃんは、数は数えられるよね。」
「うん大丈夫。今年のふゆには500までお風呂でお母さんと一緒に 数えたよ。」

「じゃあ数字も習って読めるよね。
 386は何て読むのかな。」
「さんびゃく、はちじゅう、ろくだよ。
 先頭の3はひゃくがみっつだからさんびゃく。」
「そうだね。二つめの8はじゅうがやっつだからはちじゅう
 だよね。
 じゃあ、ひゃくってなにかな。」
right
「ひゃくは、じゅうがじゅっこあるんだよ。
 じゅうはいちがじゅっこだし・・・」
「そのとおり、よく知っているね。
 ではどうしてじゅっこずつまとめるのかという話を
 してあげよう。
 くりあがりがわかるためにたいせつなことが、じゅっこで
 まとめるということがもとになっているからね。」

(つづく)

2020.05.03 Sunday

算数・数学で親や教員が留意すべきこと

 算数。数学が苦手という子は・・・・

 いつの頃からそう思うことになったのだろうか。
幼稚園と小学校に入る前にそんなことを考えた子はまずほとんどいないだろう。
もしもそうであれば、原因を作ったのは親だと言い切れる。

 算数・数学ができないという子は、間違いなく大人が原因を作り、「できない。」ということを本人に思い込ませてしまったからだと、私は経験上確信している。

 人は自分で何らかの壁(バリアー)を心の中に作ってしまうと、自分をその中に閉じ込めてしまう。これは算数・数学に限ったことではなく、何らかの苦手なものや事象に共通することである。

 その最初の原因は自分の周りの人たちから与えられる自分への評価である。小学校から高校生になるまでその評価は家庭だけではなく、教員や友人、近所の人たちから与えられるもので、それをどのように受け取るかの方法も近くにいる人々から影響を受ける。

 だから、友人や近所の人はともかく、本人にとってもっとも影響のある親や家族、そして教員である人たちは特にそのことを意識する必要がある。


 ではどのようなことに注意すればいいか。(つづく)
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